「長生きしたいなぁ」と思った際に、人がどのような原因で死亡しているかを知り、それを避けることは、有効な手段だと思います。
このページでは、厚生労働省のデータから、死因のランキングを確認し、その死因を避けるためにどのようなことに注意して生きていけば良いか考えていきたいと思います。
日本人死因ランキング
参考にするのは厚生労働省の2020年人口動態統計のデータです。(⇒こちら)
なお、死因は時間が経ってもそれほど大きくは変わらないと思われるため、2040年ぐらいまではこちらのデータを参考にして、それぞれの死因を防いでいけば良いと思います。
- 悪性新生物〈腫瘍〉 27.6%
- 心疾患 (高血圧性を除く) 15.0%
- 老衰 9.6%
- 脳血管疾患 7.5%
- 肺炎 5.7%
- 誤嚥性肺炎 3.1%
- 不慮の事故 2.8%
- 腎不全 2.0%
- アルツハイマー病 1.5%
- 血管性及び詳細不明の認知症 1.5%
図:2020年人口動態統計 報告書 p.10 より
死亡原因 詳細
それでは死亡原因を一つずつ見ていきましょう。
①悪性新生物〈腫瘍〉
まずはなんと言っても死因の約30%を占めるがんを防ぐ必要があります。
がん予防について、詳しくは別記事に記載しました(すみません、まだ作成してません笑)。こちらのページでは簡単にまとめます。
①-1. 検査やワクチンでがんを予防する
まず、なんと言っても検査やワクチンで予防できるがんは確実に予防していかなければいけません。
大腸がん
40歳からは便潜血検査をして、陽性であれば、大腸内視鏡検査を速やかに実施します。これでほとんどの大腸がんは防げます。
便潜血が陽性になってもなかなか大腸内視鏡検査を受けない人がいますが、速攻で受けた方が良いです。
早期発見をすれば、ほとんどの大腸癌が治ります。放置をして手遅れになれば悲しいですね。
胃がん
胃がんの99%はピロリ菌感染によるものだとされています。ピロリ菌の検査をするだけで胃がんが防げるのに、やっていない人が多すぎると感じます。絶対に胃がんになりたくはないので、私はすでにピロリ菌検査を行っており、結果は陰性でした。
もっと検査が一般的になり、胃がんで亡くなる方が少なくなれば良いなと思いますが、あまり認知が進んでいませんね。
検査は近くの医療機関でも実施できる簡単なものになります。内科のクリニックなどに電話し相談してみると良いと思います。
子宮頸がん等
ヒトパピローマウイルス(HPV)感染による子宮頸がんや肛門がん、膣がん、などはHPVワクチンで防ぐことができるがんです。HPVは、性行為で感染します。
現状、2価と4価のワクチンが無料接種の対象ですが、9価のワクチンも日本で承認されています。ただし、9価のワクチンは無料接種の対象ではありませんので、自費での接種になります。しかし、より多くのウイルスの予防効果があるため、私は自分の子供には9価のワクチンを打たせようと思っています。
また、HPVワクチンは男性も打った方が良いワクチンです。
HPVは男性に多い咽頭がんや肛門がん、直腸がん、陰茎がんの原因となることが分かっており、ワクチンでこれらのがんの発症を予防することができます。
私には息子がいますが、息子にもワクチンを打ってもらおうと思っています。
ワクチン1本で予防できるガンは確実に予防したいですね。
肝がん
肝がんの原因の約9割は肝炎ウイルスであり、肝炎ウイルスを早期に発見し、適切な治療を行えば、肝がん予防につながります。肝炎ウイルスに感染しているかどうかは、肝炎ウイルス検査をすればわかります。
肝炎ウイルス検査は、一生に一度受ければよい検査といわれていますので、まだ検査を受けたことがない方は、まずは、肝炎ウイルス検査を受けましょう。
感染経路は輸血や母子感染等ですが、不明な場合がかなり多いようですので、検査したほうが良いです。
肝炎ウイルスがあると肝臓に慢性的な炎症が発生するため、長生きするためには早めに検査をしてウイルスがない状態を確認したいです。
①-2. 生活改善でがんを予防する
さまざまながんの予防や治療に関する情報を集めましたが、結論は国立がん研究センターのHPに集約されています。
癌を防ぐには:
- 禁煙する。他人のたばこの煙を避ける。
- 節酒する。
- 食生活を見直す。
- 減塩、野菜・果物をとる、熱いものは冷ましてから
- 運動をする
私はがんを防ぐために毎朝野菜のポタージュスープを飲んでいます。
また、国立がん研究センターで、食物関連要因とがんとの関連が下の表のとおりまとめられていますので、こちらも参考にしています。(HPはこちら)
その他にも様々な本を読む中で以下のことも重要な因子であると考えています。
- よい睡眠をとる
- ストレスを溜めない
がんは死因の多くを占めていますので、これを予防できればよいですね。
②心疾患 (高血圧性を除く)
コレステロールを下げて心筋梗塞を防がなければいけません。
百寿者の方は総じてコレステロールが低いことが特徴ですが、これは老化によりコレステロールが下がったのか、もともと低かったのかは不明です。
コレステロールがある程度高い方が死亡率が低いというデータもあるためなかなか判断が難しいところですが。引き続き、情報を集めていきます。
高齢になってくると、心不全で亡くなる方も多いので、その対策も考える必要があります。
③老衰
この死因、防げますかね笑
高齢になればなるほど、最後期に治療を望まなくなるという統計があります。また、高齢では死因を特定しないこともおおいようです。その場合、死因は老衰と片付けられてしまいます。とにかく、老衰以外の死因をつぶすことが重要です。
ちなみに、高齢であっても治療に耐えられることが多いようです。
例えば、人工股関節置換術が百歳以上の人に行われることはめったにありませんが、人工股関節置換術は百歳以上の人で行われるべきであることがわかりました※1,2。107歳の患者での股関節手術の成功が報告されています※2。百歳以上の人は、関節形成術、脊椎手術、腹腔鏡下胆嚢摘出術、大動脈弁修復、およびその他の血管手術によく耐えます。最年長の老人は「年代に基づいてこれらの医療処置を否定されるべきではない」とされているようです※3。
高齢になっても、病気は積極的に治療してもよいと思います。
※1
Krishnan E, Fries JF, Kwoh CK. Primary knee and hip arthroplasty among nonagenarians and centenarians in the United States. Arthritis Rheum. 2007; 57:1038–42. 10.1002/art.22888. [PubMed] [CrossRef] [Google Scholar]
※2
Imbelloni LE, Lima U, Pedrosa FK. Successful anesthesia and hip surgery in a 107-year-old patient. Am J Case Rep. 2014; 15:308–11. 10.12659/AJCR.889961. [PMC free article] [PubMed] [Google Scholar]
※3
Wu XD, Li Y, Liu JC, Huang W, Qiu GX. Never too old for hip arthroplasty: a 111-year-old woman walks out of hospital-a case report and literature review. Ann Transl Med. 2020; 8:253. 10.21037/atm.2020.01.41. [PMC free article] [PubMed] [Google Scholar]
④脳血管疾患
こちらも脳梗塞、脳内出血を防いでいく必要があります。
⑤肺炎
65歳以上になると肺炎球菌ワクチンを確実に打っていこうと思います。
⑥誤嚥性肺炎
こちらは⑤の肺炎には含まれません。
誤嚥性肺炎を防ぐには唾液が気管に入らないよう、嚥下機能を保つ必要があります。現状は問題がないですが、後々考えていく必要があります。
⑦不慮の事故
交通事故や溺死、窒息を防ぐ必要があります。
私の対策:
- 自転車に乗るときはヘルメットを被ります。
- 電車は脱線があるため一両目と二両目には乗らないようにしています。
- 餅を喉に詰まらせないように、よく噛んで食べています。
やり過ぎでしょうか?笑
⑧腎不全
腎不全のうち、7割が慢性腎不全ですので、これを防がなければいけません。
⑨アルツハイマー病
アルツハイマー病予防については、以下を注意しています。
- 食事:野菜中心に食べる、血糖値を上げない食事をする。
- 運動:毎日30日分以上の有酸素運動、+筋力トレーニング15分 週4回以上
- 睡眠:8時間
- プチ断食:夕食は寝る3時間前までに、夕食から朝食まで12時間空ける
- ストレス軽減:仕事をしすぎない
レコード法によるアルツハイマー病予防に関しては別記事で詳しく記載しています。
⑩血管性及び詳細不明の認知症
脳血管性認知症は、大きな脳梗塞や脳出血を起こした時に急激に発症しますが、小さな脳血管障害を頻回に繰り返して徐々に認知症が進む人もいます。
予防法(先進医療.netより)
まず、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などの血管因子をコントロールすることです。喫煙はもっての外です。
特に中年期の高血圧が認知症の発症に大きく影響することが分かっており、中年期の血圧管理(収縮期血圧120mmHg以下。ただし、太い動脈が狭くなっているなどの病変がない場合に限る)が求められます。
認知症のうち、おそらく全体の約半数は脳血管障害が関係するため、脳血管障害を予防することが認知症予防の一番の近道と言えます。
全ての死因についてみてきましたが、これら一つ一つを予防していきましょう!
まとめ
130歳以上生きるためには、全ての死亡原因を除外していく必要があります。
2020年の死亡原因のランキングは以下の通りです。
- 悪性新生物〈腫瘍〉 27.6%
- 心疾患 (高血圧性を除く) 15.0%
- 老衰 9.6%
- 脳血管疾患 7.5%
- 肺炎 5.7%
- 誤嚥性肺炎 3.1%
- 不慮の事故 2.8%
- 腎不全 2.0%
- アルツハイマー病 1.5%
- 血管性及び詳細不明の認知症 1.5%
特に、死亡原因として、がんの割合が高いので、長生きするためには、がんを徹底的に予防していく必要がありますね。
規則正しい生活をして、すべての死亡原因を避け、一緒に130歳まで生きましょう。
その他、長生きするために細々したことを色々と考えていますので、他の記事も読んでいただけますと嬉しいです(^^)/