健康

【日焼け止め】ビタミンDは合成したいが紫外線によるゲノム変異は防ぎたい。日焼け止め「ソーラーD」の科学的根拠を調べてみた。

紫外線が当たるとゲノムに変異が生じ、老化が進んだり、がんの可能性が上がったりするためなるべく紫外線を避けたい。

しかし、日光に当たらなければビタミンDが皮膚で合成されないため、健康を考えると絶対に日光に当たりたい。

こんなジレンマを抱える方が大半ではないでしょうか。(私だけ?笑)

そんな悩みを解決する、日焼け止めを抗加齢医学会で見つけたので、データ等を調べてみました。

今回紹介する日焼け止めは、こちら:

ソーラーD(solar D)

こちらの日焼け止め、

ビタミンDを合成するのに必要な紫外線の波長である300 nm付近の波長の紫外線はある程度は透過します。

そして、その他の紫外線の波長はカットしてくれるのです。

こちらの商品は抗加齢医学会の企業ブースで紹介されており、いいなぁと思いましたが、データがみたいだぞ!と思いました。

そこで、本当に効果があるのか、本当に良いものなのか、調べてみました。

結論

論文を調べた結果、

  • ビタミンDを合成するには波長290nm〜310nmの紫外線が必要。
  • ビタミンDを合成し紫外線の害を最小化するためには、太陽光に含まれる波長300nm付近の紫外線を取り入れて、その他の波長(310nm以上)の紫外線をブロックすることが有効。

これまでの日焼け止めは、すべての紫外線波長を一律にブロックする。

この日焼け止め(ソーラーD)は、

  • カットしたい紫外線である350nmあたりの透過率は1%、ビタミンDを合成に必要な波長である300nmの透過率は3%と約3倍。

私の場合、30分以上外出する場合は「ソーラーD」を使うことにします。

以下、詳しく見ていきます。

データの調査

私が知りたい思ったのは、以下の2点

  • ビタミンD合成を促進する紫外線の波長の根拠論文のデータ
  • この日焼け止めの各波長の透過度のデータ

ビタミンD合成を促進する紫外線の波長の根拠論文のデータ

論文を色々調べましたが、結論から述べるとビタミンDの生成が可能なのは「UV-B」という紫外線で、そのなかでも波長が「約300 nm」のものです。

紫外線は、波長が10 – 400 nmの電磁波です。

(オゾン層上空に住んでいなければ)気にすべきは地表に到達する以下の2種類の紫外線:

  • UV-A (波長 400–315 nm)
  • UV-B (波長 315–280 nm)

浴びすぎればどちらも有害です。

論文を調べた結果、ビタミンDの前駆体であるプレビタミンDを合成するのに必要な波長は約300nmです。(下図参照)

黒線がプレビタミンDが合成に必要な波長、グレー線が実際の太陽光の波長毎の紫外線量を表わしています。(点線は気にしないでください)

出典はこちらの論文:https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0145509#pone.0145509.ref008

(データの元論文まで辿ろうと思いましたが、有料でしたので諦めました。)

この図からわかることは:

  • ビタミンDを合成するには波長290nm〜310nmの紫外線が必要。
  • 太陽光は約300nmから波長が長くなるにつれて徐々に量が多くなる。

つまり、ビタミンDを合成し紫外線の害を最小化するためには、太陽光に含まれる波長300nm〜310nmのわずかな紫外線を取り入れて、その他の波長の紫外線をブロックすることが有効であることが示唆されます。

日焼け止め「ソーラーD」の各波長の紫外線透過度のデータ

次に、この日焼け止めを使うことにより、各波長の紫外線がどの程度カットされるかのデータがこちら。

オレンジの下の点線が日本で発売されているものと同じSPF50のソーラーD。その他のグラフは他社。

出典はメーカーデータ:https://solar-d.jp/column/20220128/

実験方法は、

  1. プレートに数種類のサンスクリーン製品を塗布
  2. 光を照射
  3. 反対側に検出器を設置
  4. 様々な波長の光が通過した(透過した)割合を記録

ソーラーDは、

カットしたい350nmあたりの透過率は1%、ビタミンDを合成する波長である300nmの透過率は約3%と約3倍。

これまでの日焼け止めは全ての波長を全体的にカットするものが多かったようですが、ソーラーDは300nm当たりの波長はある程度透過します。ソーラーDはビタミンDを合成する波長を多く透過する技術で特許取得しているとのことです。

どう使うか(私の場合)

普段デスクワークをしていると、ビタミンD合成が足りていないはず。

ソーラーDはビタミンDを合成する波長もある程度カットします。

そのため、普段はビタミンDを合成したいので、ちょっとした外出時は日焼け止めはつけないようにします。

ただ、30分以上とか長時間外出する時はソーラーDの日焼け止めを付けるようにします。

私はこの運用で行こうと思います。

女性などで外出時は絶対に日焼け止めを塗りたいという方は、ソーラーDの一択ではないでしょうか。

使用感はなかなか良いです。

以前はニベアのポンプ式日焼け止めを使っていましたが、マスクをしていると嫌なにおいがしていましたが、ソーラーDは大丈夫です。

まとめ

論文を調べた結果、

  • ビタミンDを合成するには波長290nm〜310nmの紫外線が必要。
  • ビタミンDを合成し紫外線の害を最小化するためには、太陽光に含まれる波長300nm付近の紫外線を取り入れて、その他の波長(310nm以上)の紫外線をブロックすることが有効。

ソーラーDは

  • カットしたい紫外線である350nmあたりの透過率は1%、ビタミンDを合成に必要な波長である300nmの透過率は3%と約3倍。

私の場合、30分以上外出する場合はビタミンDの合成を促進する紫外線波長をある程度透過させる日焼け止め「ソーラーD」を使うことにします。

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