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【130歳まで生きるためには一切不要】トランス脂肪酸は実際には何が悪い?

トランス脂肪酸は体に悪いことはわかっていても具体的にどのような影響があるのか、どの程度取らない方がいいのかなと思いませんか?

この記事では、WHOや農水省のホームページで、各国がどのような評価をしているのか調べて簡単にまとめました。

結局、トランス脂肪酸は健康に対して良い影響を与えるエビデンスは現時点では一切ありません。食品会社が安価に食味を良くしようとして使用しているだけです。

130歳まで生き延びるためにトランス脂肪酸は全く必要ありませんので、意識して取らないことにしました。

その理由についても説明していきたいと思います。

最後にトランス脂肪酸が含まれる食品のリストを掲載しておきましたので、よろしければ参考にしてください。

トランス脂肪酸の悪影響について

トランス脂肪酸は体に悪いということは皆さんご存知のことかと思います。

以下のリスクが指摘されています(WHOより)。

  • LDLコレステロールを上昇させる
  • HDLコレステロール(コレステロールを動脈から運び去って肝臓に輸送し、胆汁に分泌する)を低下させる。
    ⇒代謝研究で、トランス脂肪酸は血液中のLDLコレステロールを飽和脂肪酸と同様に増やすだけでなく、HDLコレステロールを減らすため、飽和脂肪酸よりも血液の脂質プロファイルをアテローム性(動脈硬化などの原因となる)に変化させることが示されている。
  • トランス脂肪の多い食事は、心臓病のリスクを21%増加させ、死亡を28%増加させる。
  • トランス脂肪をシス不飽和脂肪に置き換えると、血中脂質に対するトランス脂肪の悪影響を部分的に改善することにより、心臓病のリスクを減らすことができる。
  • トランス脂肪が炎症や内皮機能障害を増加させる可能性が示唆されている。

トランス脂肪酸の規制

アメリカの1部地域やカナダ、台湾、タイなどの国々ではトランス脂肪酸の食品への使用が禁止されています。

しかし、日本では禁止されるどころか、食品表示についても食品会社に任されているだけの状況です。

日本では、2005-2007年に農林水産省が調査を行い、2012年に食品安全委員会が報告書を公表しました。この発表で、「日本人の大多数がエネルギー比1%未満(約0.3%)であり、また、健康への影響を評価できるレベルを下回っていることから、通常の食生活では健康への影響は小さいと考えられる」とされ、規制はされませんでした。

私がトランス脂肪酸を一切取りたくない理由

しかし、私は以下の理由でトランス脂肪酸を一切取らないようにしたいと思っています。

  • 1%未満であれば問題ないわけではない。
  • トランス脂肪酸摂取と心血管疾患の因果関係は用量依存的
  • 130歳以上生きるためには1年でも1ヶ月でも無駄にはできない。

トランス脂肪酸の用量依存的な影響について

トランス脂肪酸に関するWHOや各国の評価が農水省のHPにまとめられていました。

https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_eikyou/trans_eikyou.html

このページ、各国の評価がきれいにまとめられており大変面白かったので、詳しく知りたい方はご覧ください。

この中から用量依存的な影響についての評価をピックアップしました。

  • 米国食品医薬品庁(FDA)の調査要請を受けた、全米科学アカデミー医学研究所(IOM)の報告書:
    トランス脂肪酸の摂取と総コレステロール及びLDLコレステロール濃度には直線的な正の相関があり、それゆえ冠動脈性心疾患のリスクを増加させるとしています。
  • EU、欧州食品安全機関(EFSA)の意見書:
    多くのヒト介入試験で得られた証拠から、トランス脂肪酸を含む食品の摂取は、飽和脂肪酸を含む食品の摂取と同様に、シス型不飽和脂肪酸を含む食品の摂取に比べて、LDLコレステロールを増加させることが示されている。その影響は、直線的な用量反応を示し、トランス脂肪酸の摂取量に比例する。LDLコレステロール濃度の上昇は冠動脈性心疾患の要因となることが示されており、このことからトランス脂肪酸の高摂取は、冠動脈性心疾患(CHD)リスクを増加させる可能性がある。単位量あたりで、トランス脂肪酸が、LDLコレステロールに飽和脂肪酸とは異なる影響を与えるかどうかは、現時点で入手可能なデータからは明確にできない。
  • オーストラリア・ニュージーランド食品安全庁の報告書:
    系統的レビューにおいて、トランス脂肪酸の摂取量とLDL:HDLコレステロール比率について、閾値効果を示す証拠は確認されていない。用量反応関係を示す証拠が一貫して得られているのは、トランス脂肪酸のエネルギー摂取比率が少なくとも3%を超える場合である。
ディ

低用量ではばらつきが大きく用量依存性を示しにくいのでしょう。

2012年の食品安全委員会の評価報告に以下のようなものもあります。

私の場合、LDLコレステロールが高めで、HDLコレステロールが低めなんですよね。
ですから、コレステロール値に悪い影響があるトランス脂肪酸は確実に排除したいです。

また、WHOや各国の報告書にある通り、飽和脂肪酸についてもLDLコレステロール値を増やすため、気を付けないといけませんね。

WHOのトランス脂肪酸Q&A

WHOのホームページにトランス脂肪酸に関するQ&Aがありましたので、面白かった点をピックアップしてみました。

  • トランス脂肪の健康へのベネフィットは知られていない。
  • バターや乳製品に含まれる反芻動物由来のトランス脂肪酸と工業由来のトランス脂肪酸が、血液の脂質値に与える影響は類似している。
  • 工業由来の部分水素添加によりトランス脂肪酸は油脂全体の10~60%生成される。
  • 高温で熱したりあげたりした油はトランス脂肪酸を少々増加させる。
    • 熱した油では3.67 g/100gの増加。
    • 揚げた油では3.57 g/100gの増加。
    • その他の調理方法(焼く茹でる等)でトランス脂肪が増えるというエビデンスはない。

トランス脂肪酸が含まれる食品たち

以下の食品にトランス脂肪酸が含まれています。

  • 部分水素添加した油脂
    これらを原材料に使ったパン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物などの商品。
  • 清製加工油脂
    植物や魚からとった油を精製する工程で、好ましくない臭いを取り除くために高温で処理することにより、油に含まれているシス型の不飽和脂肪酸からトランス脂肪酸ができることがあります。そこで、サラダ油などの精製した植物油にも、微量のトランス脂肪酸が含まれているものがあります。
  • バターや乳製品
    反芻動物由来のトランス脂肪酸が少量含まれる。

トランス脂肪酸が含まれる具体的な食品リスト

以下がトランス脂肪酸が含まれる具体的な食品リストです。農水省のHPからの抜粋です。

  • パン類
    • 食パン
    • ロールパン
    • クロワッサン
    • 菓子パン

最近のパンはトランス脂肪酸がかなり減らされているものもあるようです。

  • ケーキ類
    • ショートケーキ
    • アップルパイ
    • デニッシュ
    • シュークリーム
    • スポンジケーキ
    • ドーナッツ
    • 菓子パイ
    • 半生ケーキ
  • 菓子類
    • ビスケット
    • クッキー
    • クラッカー
    • スナック類
    • プリン
    • チョコレート
    • おせんべいなどの米菓
    • ポップコーン
    • ミルクアイス
  • ラード
  • マヨネーズ
  • ドレッシング
  • カレーなどのルー
  • 乾燥スープ
  • 即席麺
  • 揚げ物
    • フライドポテト
    • 唐揚げ
    • フライドチキン
    • チキンナゲット
    • コロッケ
    • ロースカツ
    • メンチカツ
    • アジフライ等の魚のフライ
    • 天ぷら
  • 冷凍食品
    • クリームコロッケ
    • コロッケ
    • ハンバーグ
    • ミートボール
    • 春巻き
    • 天ぷら
    • カツ
    • 魚のフライ
    • ピザ
    • お好み焼き

私はこれらの商品をなるべく避けています。

習慣的に摂っているものがあれば、危ないですので気をつけてみてはいかがでしょうか。

まとめ

トランス脂肪酸は健康に対して良い影響を与えるエビデンスは現時点では一切ありません。

食べるものに気をつけて、トランス脂肪酸を摂取しないように心がけましょう。

飽和脂肪酸についてもLDLコレステロール値を増やすため要注意です。

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